・・・住宅をまるごと引っ越しをします。
曳き家イラスト図
●住宅牽引機(チルホール)
手動式でコンパクトながら非常に牽引能力に優れています。また、曳き家工事をはじめ重量物吊上げ工事などにも使用しています。
一般的には馴染みのない工事ですが、必要に迫られての受注が有ります。
●建物(住宅)を解体しないで、移転する事を曳き家と云います。
敷地を有効利用するために移転したい、土地区画整理事業で家が計画道路に入っている。その他、陽当たりが悪いので向きを変えたい又は、残して置きたい建造物で歴史的な(古民家)や学校・神社・仏閣の文化財保存、景観の確保ため移動させたい、等のご要望で工事を行います。
●更に様々な用途選択肢が多岐に亘ります。
特に住宅の場合では工事をされた際にさらに嵩揚げをして1階部分を車庫・倉庫にまたは居住空間として、あるいは店舗・事務所にと様々にスペースを有効活用されています。
●荒っぽい工事をしている業者が存在しています。
残念ながら曳き家・嵩揚げ(真似)業者の中には、施工経験が浅く見よう見真似でかなり荒っぽい工事をしている業者が存在しています。これでは、偏見や誤解を増幅させるものでお客様の選択を狭める忌々しき問題です。
●殆んどの建物にキズなどを付けずに工事ができます。
建物にキズを付けないという事は何よりもお客様にご負担の軽減を計れるのと同時に、それは弊社のプライドでもあり永年の技術と知識が発揮されるからです。
●事前に移転先での地型・地盤、建築基準法による建蔽率・容積率・高さ制限や隣地境界を調査します。また、建物内部や外部の調査、廻りの障害物等も確認して工事を進めます。
※その他、曳き家工程で道路横断する場合は、関係機関に道路使用許可等も申請します。
●地層調査だけをご希望の場合は、オプションとさせて頂きます。
移転先での地層調査(支持層位置の確認)は、欠くことが出来ないものです。例えば、液状化の可能性、造成での盛土などによる地耐力の調査は重要なものです。
弊社は、北海道の曳き家技術における草分け的存在の流れを組む人達から始められた企業です。そして今まで数多くの曳き家・嵩揚げ工事を施工してまいりました。
弊社の過去、曳き家工事
(1967年 曳き家工事完了・土地区画整理事業小樽市朝里町O邸)2018年、現在もお住まいをされています。
曳き家工事の着工~竣工までⅠ
- ①着 工
初めに、電気・電話線・ガス・灯油タンク・水廻りの給排水配管延長を行い、基礎廻り障害物の移動・撤去作業、植木などの養生を致します。
※この段階でケースバイケースですが、移転先の新設基礎コンクリートスラブ工事を嵩揚げと並行して進めます。基礎コンクリートスラブ養生のため出来るだけ早くその工事を進める事が前提となります。
- ②ジャッキ据え付け開始します。
いよいよ、外廻り基礎へのジャッキ・床下のジャッキ据え付け、アンカーボルトの切断、集合煙突ジャッキ据え付け、その他、養生作業を開始します。
- ③嵩揚げ開始
更に計画の高さとH鋼材が差し入れる高さになるまでジャッキアップを進めます。嵩揚げ速度は極めて緩やかですので食器棚などの食器はそのままで結構です。
※稀に嵩揚げの高さは、建物移転距離により違いが出てきます。
- ④受け替え作業
H鋼材を入れる高さに到達しましたら、H鋼材を差し入れて受け替え作業をします。さらに嵩揚げ作業を進めて、移転先の基礎コンクリートスラブ天端の高さになるまでジャッキアップを続けます。この段階で(特に水回りの柱・土台は腐食が進んでいる場合が多いので根継ぎ・土台替えをお勧めします。)又、建付け点検調整(狂い直し)や補強工事をします。
- ⑤曳き家開始
沓木(くつぎ)・・・(舟型加工のH鋼材)とH鋼材の間に鉄管コロを挿入して新設基礎コンクリートスラブの天端の高さで曳き家作業の先路を作ります。
そしてチルホールで曳き家が開始され、目的の基礎コンクリートスラブを目指して曳き家を進めます。(曳き家工事の場合は先路構築作業のため事前準備に時間がかかります。)
- ⑥曳き家作業終了
移転先の基礎コンクリートスラブの上まで住宅を曳き家して作業を終了いたします。
- ⑦建物据え付け(下ろし)
H鋼材の受け替えをしてジャッキを据え付けて住宅の下ろし作業(ジャッキを据え付けてジャッキダウンさせて行く作業工程で嵩揚げの逆作業を行います。)に入ります。
- ⑧工 事 竣 工
建物の据え付け後に手すりの取り付け、建付け調整点検、水回り給排水配管処置、電気・ガス・灯油などライフラインの配管を工事前の状態に復旧させます。シャッター取り付け(オプション可)又は内部造作を進めます。その他の補修工事を行います。車庫の場合はアスファルト舗装(オプション可)をします。外回りの整地作業等を進めて工事を完了します。
●工事内容について
一階の利用目的で工事内容が変わります。
●曳き家工事は、現在の基礎をそのまま生かして移転するか、どうかは、一階の利用目的により変化します。例えば、一階を店舗、ガレージ又は住居とし使用する場合などは住宅基礎を再構築します。工事期間中、嵩揚げや曳き家で段差ができますがその都度、作業終了時に出入り口の段差ケアー作業をしますのでご心配なく安全、安心して通行できます。
●あらゆる工作物が移動できます。
※弊社では、およそ人間が創ったありとあらゆるものが移動可能と考えております。
●これまでの弊社、曳き家、移設工事は木造曳き家・嵩揚げ工事だけに限らず、鉄筋コンクリートビル・ブロック住宅・石造倉庫・農業用D型ハウス・学校・神社の鳥居・記念碑・ヘリポート管制信号塔・・・等々の移設工事を幅広く施工しております。